花様年華
ウォン・カーウァイのリール人生

胸に秘めた官能的なドラマに、名匠ならではの才能を発揮した映画作家

クール派映画製作の王、ウォン・カーウァイが60年代香港を舞台に、報われない愛と胸に秘めた情熱の物語を贈る。互いに家庭のある男女が不倫をしているが、その二人をスクリーンで見ることはない。代わりに寝取られた側の伴侶の二人、マギー・チャンとトニー・レオンに物語の焦点が置かれる。それぞれの伴侶が不倫をしていることで、二人の抑制できない欲望に火がつき、それがこのエロティックドラマを華やかにしている。ファッションは美しく、ナット・キング・コールのラテン系テーマ音楽はスムーズに、そしてカーウァイ常連の撮影監督、クリストファー・ドイルのホットでスタイリッシュなカメラワークで目を眩ませる。

7本の長編映画でカーウァイはアジアで最もエキサイティングな作家となった。彼の映画はどれをとっても ―『いますぐ抱きしめたい』『欲望の翼』『楽園の瑕』『恋する惑星』『天使の涙』『ブエノスアイレス』― 再三再四、まるで映画というものを初めて体験したかのように感じさせる。彼の発想には息もつけない。カーウァイのキャリアは1988年の『いますぐ抱きしめたい』で始まったわけではなく、香港テレビ界出身で、コメディー、推理もの、メロドラマの脚本を書き、やがて自分の映画に専念していった。カーウァイは映画祭で『花様年華』がクロージングで紹介されるため、エジンバラへやって来る予定になっている。次回作のSF映画『2046』についても語ってくれるかもしれない。(マイルス・フィールダー)


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